駐車場経営のよくある失敗【5つの失敗事項から学ぶ成功のポイント】
駐車場経営は、初期費用が少なく、副業として始めやすい経営の一つになります。たしかに、マンションやアパート経営と比較すると、初期費用は抑えることはできます。しかし、誰でも成功するビジネスではありません。この記事では、駐車場経営のよくある失敗から黒字化ビジネスに変えるための成功法について解説します。
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駐車場経営とは|業態・経営方法・初期費用と利回りについて
車場経営は2つの業態に大別されます。
- 月極駐車場・・固定の顧客と長期的に契約を結び収入を得る
- コインパーキング・・不特定多数の顧客による流動的な収入を得る
経営方式は「一括借り上げ方式」「管理委託方式」「自営」の3種類があります。
一括借り上げ方式 | 不動産など運営会社に土地を借り上げてもらい、経営も運営会社が行う。毎月の地代が収入になる。 |
管理委託方式 | 駐車場経営は土地の所有者が行うが、管理運営は管理会社に委託する。管理会社への委託料が必要になる。 |
自営 | 駐車場経営の全てを土地の所有者が行う。売上分の収入を得る。 |
駐車場経営に必要な初期費用と利回り
駐車場経営に必要な初期費用は約200~500万円になり、以下のような費用がかかります。
- 道路舗装費用
- 車止めの設置費用
- 整地費用や歩道切り下げ工事費用
- 設備費用
経営前に必要になった初期費用の回収について、駐車場経営の利回りから解説します。
利回りの算出方法
(年間の収入÷初期費用)×100=利回り
利回りの算出方法を参考に、初期費用で400万円必要になり、月の収入が平均12万円になるとします。年間の収入は144万円となり、式に数字を埋め込むと利回りが36%となります。初期費用を回収するまでの期間は約3年間ということになるので、安定した収入を毎月確保することができたら、3年後には副収入として手持ちの資金を着実に増やすことができるようになります。
駐車場経営のよくある5つの失敗
駐車場経営は初期費用が少なく、利回りも期待できるビジネスになりますが、当然のことながら経営ですので、きちんと計画を練って行わないと失敗してしまうリスクもあります。
ここからは、駐車場経営の5つの失敗例を紹介します。駐車場経営のリスクについても理解し、必要な対策を取り入れていきましょう。
【失敗ケース①】住宅街で車通りも多いのに土地なのに満車にならない
住宅街に余っていた土地を活用して、初期費用の少ない駐車場経営を始めました。しかし、実際に開業してみると半分も埋まることはなく、近隣の駐車場も同様の状態であることに気付いた。結果的に赤字が続き、大幅な賃料値下げでなんとか凌いでいる状態になってしまった。
失敗の原因
駐車場経営は空車リスクを抑えることで利益を出します。そこで、住宅街や市街地、車通りの多い土地を狙いますが、市場調査が甘いと収益を得ることはできません。近隣の駐車場も同様の状況となると、利用者にとってはどこでも駐車場は空いている土地という意識が強くなり、とりあえず空いているところに入ろうとなってしまいリピーター率も下がってしまうのです。
【失敗ケース②】周辺に競合店がオープンした
駐車場経営を始めて1年は、安定した収入が確保できていました。しかし、近隣に同業者が参入してきました。うちの駐車場よりも停めやすいレイアウトで利用者が流れ始めました。早期に打開策を打たないといけないと考え、賃料の見直しを行いました。すると、ライバル店も賃料の見直しを行ったようで、顧客を戻すことができませんでした。
失敗の原因
駐車場経営は今、成長している市場です。ライバル店の進出は予測しておく必要が十分にあります。ライバル店にない差別化を図ることはもちろんですが、対策を練るためにコストがかかると結果、赤字のリスクが高まることも考えられます。立地的に今後も競合店が進出しそうな土地であれば、自営で行うよりも地代料が確実に得られる、一括借り上げ方式を選ぶ方が将来的に安定した収入が確保できます。
失敗ケース③】建物を解体して駐車場経営を始めたが、税金が高くなり失敗した
空き家を解体して、駐車場経営を始めました。解体費用や整地費用にはお金がかかりましたが、土地を利用しなくても税金がかかってくるので、思い切ってビジネスに切り替えましたが、これが大失敗です。駐車場経営を始めて届いた納付書。固定資産税は空き家の状態から6倍、都市計画税は3倍も高くなったのです。私の知識不足とは言え、大きな損出を出しました。
失敗の原因
税金に対しては駐車場経営を始めるにあたって、しっかり理解しておかないと大きな損出を出します。建物や土地には税金がかかります。建物の場合は住んでいてもいなくても税金はかかります。しかし、住んでいなくても建物がある以上、住宅用地の特例が適用され、税金が減額されます。今回、建物があった状態から更地にしています。すると、宅用地の特例が適用されなくなり、減額されていた税も必要になってしまったのです。
【失敗ケース④】想像以上にトラブルが多く、経営を続けられなかった
駐車場経営は無人でもできると容易に考えスタートさせました。しかし、無人であるリスクがあまりにも多く、利用者同士のトラブルはもちろんですが、放置駐車、駐車場内での事故、賃料の滞納など。有人であれば、ここまでのトラブルは起きないのかもしれませんが、結果的に予想していた収入を得ることはできずに、土地を売ることにしました。
失敗の原因
駐車場経営は人件費がかからないというメリットがありますが、無人経営のリスクもさまざまな観点から予測しておかないといけません。トラブル発生時に早期に対応できるのであれば、自営でも持ち直すことは可能ですが、管理会社に委託し、委託料を支払う方が結果的に収益を出すことができたかもしれません。
【失敗ケース⑤】管理が杜撰だった
本業をしながら、副収入を得ようと管理会社に委託し、駐車場経営を始めました。管理会社に委託をしていたので、これまでとそれほどライフスタイルを変えることなく、数ヶ月経ちました。たまたま所有している駐車場の前を通りかかったとき、空車の多さ、そして散乱しているゴミに驚きました。すぐに管理会社に連絡を取りましたが、時すでに遅し。なんと私の所有している駐車場は衛生面な問題からもイメージの悪い駐車場として周知されていました。全てを管理会社に任せていたことは反省しましたが、そのための委託料ではないのかと、今新たなトラブル解消のために動く羽目になっています。
失敗の原因
残念な話ですが、管理会社は信頼できる会社かどうかという点も重視しなくてはいけません。管理会社も顧客の取り合い合戦なので、他社との違いを必死にアピールしますが、どうしても委託料のみが収入になるという考えを持つ管理会社もいます。信用できる会社どうかを見極めることは簡単なことではありませんので、複数の管理会社の中から納得のいく会社を選ぶことが収益を左右します。
駐車場経営を成功させる方法
駐車場経営を成功させるためには、入念な対策が重要になります。駐車場経営のメリットを生かし、安定した収益を得るためにも抑えておくべきポイントについても理解しておきましょう。
駐車場経営を成功させる5つのポイント
- 土地周辺の市場調査を徹底する
- 競合店との差別化を図る
- 税金を考慮した事業計画を立てる
- ニーズに合わせて経営方法を選ぶ
- 信頼できる管理会社に委託する
駐車場経営において市場調査は重要になります。コインパーキングと月極のどちらの経営方法が多いのか調査することで業態を選ぶことができます。また、稼働率や駐車料金の相場に関しても多くのデータを集めましょう。
競合店に利用者が流れないために、レイアウトを工夫することもポイントになります。また、新たなサービスの提供が必要になった時でも、余裕を持って対策できるだけの余裕のある収支計画を立てておくことも重要です。
そのためにも、駐車場経営でかかる可能性のある下記の税金も考慮した事業計画を立てておいてください。
- 固定資産税
- 都市計画税
- 消費税
- 所得税、住民税
- 個人事業税
経営に不安がある方は、安定的に地代が得られる一括借り上げがおすすめです。経営を学ぶ目的もあるという方は、全ての管理をする必要がない管理委託方式から始めるといいでしょう。管理委託方式を選ぶ際は、管理業者をきちんと調査し、納得のいく経営をストレスなく続けられる環境を作りましょう。
まとめ | 駐車場経営で失敗する5つの原因と経営前に心得ておくべき5つのポイント
駐車場経営は初期費用が少なくて済むので、リスクを抑えたビジネスになります。しかし、どんな経営においてもノーリスクで収益を出すことはできません。駐車場経営も容易に始めてしまうと大きな損出を出します。
駐車場経営を成功させるためには、業態選び、経営方法、綿密な事業計画を立てる必要があります。さらに、臨機応変に競合店との差別化を図るための打開策も重要になってきます。失敗のリスクもある駐車場経営を始めるなら、経営のプロに相談することも成功法の一つになってきます。
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